今年度の研究テーマ

進んで学び合う子の育成
(1)テーマ設定の理由
 昨年度は「高まろうとする豊かな心をもつ子の育成」というテーマを掲げて研究を進めた。本校児童の多くは、自分から進んで熱心に学習に取り組み、課題を解決しようとしている。しかし、自分で考える力や自分が考えたことを聞き手にわかるように工夫して表現する力、その意欲、さらには、友達が説明しようとしていることをしっかり聞いて自分の考えを高めていこうという学び合う意欲がまだ高まっていない。上述の児童の実態を受けて、本校児童に必要なことは、基礎・基本の知識・技能を活用していく力である思考力・判断力・表現力を育成することであると考えた。そして、それらは言語に関する能力を基盤とするものであるから、「言語活動の充実を基盤とした思考力・判断力・表現力の育成」を研究の重点として研究を進めた。
 まず、成果は、児童が「考えをもちやすくなった」ことである。書画カメラやプロジェクター、デジタルカメラなどのICT機器数の増加により、各クラス担任によるそれらの使用頻度が上がり、さらには技術も向上した。もちろんこれまで活用してきた掲示物、板書、ワークシート、ノートなども効果的に利用していくことで、「可視化」を意識した指導が更に広がり、児童にとって、見て分かりやすい状態にすることが各クラスで意識されるようになった。また、各機器の設置場所や掲示物の位置を配慮することやワークシートや掲示物を始め、板書におけるチョークの色遣いを同一の規則性で統一することなど、授業提案で確認された効果的な指導方法は日々の学習において各クラスで実践され成果を上げた。
 次に、課題は、児童が自分の思いをお互いに伝え合い、みんなで楽しみながら学習を進めるまでには至っていなかったということである。それは「思考力・判断力・表現力」についての指導者側の認識が曖昧で、難をもってその力とするのか、また、その力がどのようになれば高まったといえるのかという根本的・具体的な方向性が職員全体で統一されていなかったことにあるのではないかと考えている。さらに昨年度から指導案に位置づけた言語活動構想図では、単元を通して育てたい力を「思考力(考えをもつ)、判断力(考えをまとめる・考えを整理する)、表現力(考えを発信する)、コミュニケーション能力(考えを交流する)」の4つとしたのだが、そもそも、この単元を通して育てたい力の分類がそれでよいのかも疑問であった。
 二つ目の課題はコミュニケーション能力(考えを交流する)が育っていないことだ。授業の中で教師対児童の構図が目立ち、児童同士の活発な意見交流が少なかった。これはサブテーマの中に「コミュニケーション能力を高める」を含めていなかったことも一因だろう。
 三つ目は、児童が意欲艇に取り組むような学習課題や、発問の設定および学習の進め方等において改善すべき点が多かったことである。
 そこで、本校の学校教育目標「自ら考え、自ら行動し、心豊かでたくましい岩原っ子の育成」の(知)にあたるテーマ「進んで学ぶ子」を踏まえて、さらに上述の課題点を考慮し、今年度の研究テーマを「進んで学び合う子の育成」とし、研究テーマをシンプルにした。研究を進める中で、「目指す児童像」の具体例を職員全員で考え、意思統一を図りながら、研究を深めていきたいと考えている。

(2)研究仮説
 学習場面において、様々な問題や課題に対して児童が自分の考えをもち、他者と伝え合い、認め合いながら追及して問題解決し、それを表現していくことができるような効果的な言語活動の場を指導者が意図的に設定することができれば、児童の思考力・判断力・表現力・コミュニケーション能力を向上させることができる。そうすることで、児童は考える楽しさや分かる喜びを体感し、進んで学び合うことなっていく。
【進んで学び合う子育成図】

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